インタビュー03. 「お母さんの『幼児期』をよく生きる」

メーカー みーまーさん(30代)

子供:1歳


1.育休コミュニティ「MIRAIS」に出会ったきっかけ、入ろうと決めた理由を教えてください。

出産したばかりの頃は、フニャフニャで首も据わらぬ子どもを育てるのがおっかなびっくりで、この子に何かあってはならないと、いつも不安でピリピリ。睡眠不足もあって、身も心もボロボロ。子どもを連れ出して外出するのも怖くて、殆ど家から出ない生活を送っていました。毎日リビングで見るともなしにテレビをつけながら子どものお世話だけしていたら、気がつけば夕方に…。「こんな毎日を過ごしていていいのだろうか」。無駄に時間が流れて行く事に罪悪感を感じながらもどうしたらよいのかわからない…。そんな矢先にFacebookの友人のシェアで、このコミュニティの立ち上げを知りました。「なんとなく育休をなくしたい」そのメッセージはまるで自分に語りかけているように思えました。一体何をするコミュニティなのかはその時にはわかりませんでしたが、とにかくそのメッセージに惹かれて「エイヤー!」と入会申込をしました。


2.テーマと、そのテーマに決めた背景を教えてください。

母親になったばかりの私は母親としての幼児期です。まるで乳幼児が感受性高く物事を習得していくように、私も母親としての感受性が高まっている時期にあると感じています。初めて母親になった経験は人生で1度きり。その恵みの時期を大切に、子どもの成長と変化に立ち会えた喜びを感じて過ごしたいと思っています。もし「あなたの人生にとって育休ってどんな期間だったの?」と訊かれたら、「あの時は本当に子どもの事だけを良く見ていた!」と自信を持って言えるくらい、子どもの成長を注意深く観察する時間にしたい。仕事に復帰したらどうしても子どもを親のペースに合わせさせる事が多くなると思うので、この育休の時期においては、とことん子どもと向き合い、子どもに流れる時間を一緒に生きたいと思っています。

3.テーマ達成に向けてどのような育休を過ごしているか教えてください。

育休のテーマとして「この育休は、子どもの成長を見守る時間にするんだ!」と決めた事で迷いがなくなり、それまで「ただただ無駄に時間を過ごしていた」と思っていた過去の毎日ですら、「あの時は、全力で子どもを守っていた時間なんだ」と肯定出来るようになりました。また、「子どもの心と体の発達によさそうなもの」「子どもと一緒に楽しめそうなもの」にアンテナが立つようになりました。まず、子どもとモンテッソーリ幼児教育に通うようになりました。子どもが興味のあるものに集中している姿を見るのはとても楽しい時間ですし、この間まで出来なかったことがいつのまにか出来るようになっている成長を発見するのは大きな喜びです。そして私自身も、子どもの発達や教育に関するセミナーは積極的に受講するようにしています。学んだことを夫に共有してディスカッションする事で、子どもへの関わり方について夫と共通の意識を持てるようになったと思います。コミュニティの活動では、有志で開催された救急救命セミナーに参加し、母親が子どもの命を守る知識をつけることの重要性を学びました。次はコミュニティで自主開催する展示会(「mom’s love」展)で、子どもの今の姿を絵に描いて出品する事にチャレンジです!


4.MIRAISに入ってどのような変化があったか教えてください。

毎日が充実したものへと変化しました。コミュニティには、自分の持っている知識や経験、スキルを使ってお互いのテーマを応援する風土があります。知っている書籍やセミナーを紹介したり、自分の経験をオンラインでシェアする会を開催したり…。ひとりで取組んでいてもなかなか知り得ない情報やアイデアを仲間から得ることが出来るため、テーマへの行動が加速すると思います。また自分自身が誰かのテーマの役に立てていると感じる時には喜びを感じます。私はコーチの資格を持っているので、希望するメンバーにコーチングをしたり、コーチのスキルをつけたいメンバーと練習会を開催したりしています。それまで自分では大した事ではないと思っていたスキルでも、他のメンバーにとって役に立つ場合があるのだと気づきました。全員が育休中のこのコミュニティにおいて、会社の名刺は役に立ちません。だからこそ裸の自分自身に向き合い、自分自身を試す機会がここにはあると思います。その経験は、復職後の自信にもつながると思います。


5.MIRAISの活動で1番思い出に残っていることは何ですか?

メンバーの有志(旅行部の部活動)で埼玉の飯能に出来たばかりのテーマパークに遊びにいった事です。それまで子どもを外に連れ出すのが怖くて、生後10か月の間殆ど家を出た事がありませんでしたが、メンバーが誘ってくれた時に「ここで行かなければ後悔する!」と思い、参加を決めました。朝のまだ通勤ラッシュも終わらない時間帯に神奈川から埼玉まで、赤ちゃんを連れて電車に乗るのは本当に怖かったです。ところが実際に乗ってみたら何も怖い事はなく、無事に着いたテーマパークでは美味しいものを食べ、美しい景色を見て、みんなとお喋りして、「ああ、赤ちゃん連れでも、こんなに楽しい思いが出来るんだな」と心の底から嬉しかった事を覚えています。「赤ちゃんを連れて外出する」というだけの些細な出来事ではありましたが、私にとっては大きな冒険でしたし、母親としての経験値が1UPしたような達成感がありました。


6.今後の目標を教えてください。

初めての出産、初めての育児は思っていた以上に大変でした。大変ですが、とても楽しいです。「楽しい事は、必ずしもラクである事とイコールではないんだな」という事を育児をしていて気づきました。「大変だけど、楽しい。大変だけど、嬉しい。」これを今後も大いに味わいたいな、と思います。いよいよ復職が迫ってきているものの、どのくらい大変なのかが全く想像がつきません。きっと想定外の事も色々起こると思いますが、それらを子どもと一緒に面白がってやっていければ良いな、という気楽な気持ちでいます。