【活動レポート】ママボノ×MIRAIS withコロナの育休戦略〜オンラインで充実させる!〜

2020年6月24日、ママボノと育休コミュニティMIRAIS(以下、MIRAIS)の共催で、「withコロナのオンライン戦略」というイベントを開催しました。


コロナの影響下、思い描いていた育休と現実の違いを感じている方も多いと思います。

一方で、オンライン開催のセミナーや交流の場は充実し、育休中でも色々なものに触れることができる機会は増えました。

今までにないこの状況下で、有意義な育休を過ごすためには、どうしたらよいのでしょうか。

登壇者の経験談から、オンラインの活動こそ、より“自分の軸“が重要だという結論に辿り着きました。

ゲスト3名は、どのようにして自分軸を確立していったのでしょうか。そこにヒントがありそうです。

今回はオンラインで75名の方にご参加頂きました。参加者の9割が育休中であり、このうち3割がMIRAISで活動されている方、約1割弱がママボノ経験者でした。


★ママボノとは

育休中・離職中のママも含めて、ママたちとプロジェクトを進めるプロボノ(経験やスキルを活かした社会人ボランティア)プログラムです。期間は2ヶ月間で、6〜8名のグループを組んで支援先(NPOや地域支援団体など)の課題解決に取り組みます。



【ゲスト情報】

◯栗林真由美(MIRAIS代表)

IT企業勤務、二児の母。

MIRAIS代表。(2人目の育休中に立ち上げる)

1人目の育休中にママボノのリーダーを経験。

育休プチMBAの立ち上げにも関わる。


◯山崎尚子さん

中学校の教員、3児の母。

MIRAISに1期で参加後、現在再び4期メンバーとして参加中。

2019年春にママボノにリーダーとして参加。


◯一番ケ瀬瑶子さん

IT企業勤務、二児の母。

二人目の育休中にMIRAIS1期とママボノに参加。



ーーー最初にそれぞれどんな活動をしていたか話していきたいと思います。MIRAISではどんな活動をされていましたか。


(瑶子さん)

私は手帳部という部活動を立ち上げました。育休が明けた今でも活動は続いており、今でも当時のメンバーとは連絡をまめにとっています。


(尚子さん)

1期で参加したときは、三男を出産後で気持ちも体も活動についていけずに終わってしまいました。

今は、子供が1歳半近くになり、再び力が湧いてきて、4期で再びMIRAISに入る決意をしました。広報チーム(※MIRAISを運営するチームの一つ)に参加をしたり、部活や育休ルポ出版プロジェクトを立ち上げたりしています。


ーーママボノではどのような活動をされていましたか。


(栗林さん)

2014年、NAGOMIビジットさんという、外国の方が日本の家庭で食事をし、交流を深めるような機会を提供するNPOのマーケティングの基礎調査をしました。その中で私はプロジェクトマネージャーを経験しました。


(瑶子さん)

2018年に、アースカンパニーというバリのNPOが「バリの社会を変えうるヒーローを支援する」という目的で活動しているのをサポートしました。内容は、国際助産院を運営するロビンディムという方の事業を支援する仕事でした。


(尚子さん)

2019年春に日本障害者女子ソフトボール協会の協会ホームページの提案資料を成果物として作るプロジェクトに参加し、チームリーダーをしました。


ーーーMIRAISとママボノ、それぞれよかったことはありましたか?

   特に瑶子さんは復職済みなので、仕事への影響という観点からもお話を伺えればと思います。


(瑶子さん)

ママボノでは、他人との活動を通じて自分の強みや弱みがすごくクリアに分かりましたね。この強みはこう伸ばしていこう、ここはできないから人に頼もう、という客観的な視点を持てるようになり、復職にとても役立ちました。同時に、支援先の組織や一緒に働いているメンバーとお互いの会社の話をすることで、自分の会社に対して視点を変えて見ることができたのも良かったですね。

最初は0歳児がいる中で定期的に時間を捻出することに課題を感じていましたが、挑戦を重ねるうちに、週に5時間捻出することが当たり前にできるようになりました。

予定していたことが急な子どもの体調不良でできなくなってしまったこともありました。ママボノではそういうとき、他の人と交代して、その分翌週に別の仕事を担当する、ということをさせてもらえたので、復職後に同じことが起きても慌てずに相談・対応する良い練習になりました。

MIRAISでは、メンバーそれぞれの好きなこと、得意なことをシェアする会や部活動をやっています。リアルな人間関係の中では知り得なかったことも教えてもらい、自分の世界が広がって面白かったです。その中には仕事系のスキルもありましたし、コーチングやマインドマップなどもありました。プロジェクトベースで活動した経験は復職後も活きていますね。

あとは、なんでもさらけ出せる仲間がいる”サードプレイス”があるという感覚が、復職後とても心強かったです。サードプレイスがあり、そこに同じように育休から復職した仲間がいると思うと、仕事や育児に集中しすぎず息を抜くことができて、とても良かったです。そのことが自分の育児や仕事に余裕をもたらしてくれ、良い循環を産んでいるというのはありますね。


ーーー尚子さんはママボノやMIRAISでの経験が今に活きているということはありますか。


自分のリーダー像が変わりました。リーダー=グイグイみんなを引っ張っていく、という理想があったのですが、ママボノが終わった後に私が仕事で活かせるリーダーとしての資質をみんなに聞いたところ「安定感があり何でもきっと受け止めてくれそうなところ」だと言ってくれました。いつも下から見て見守るということが、自分の素質だと気づけたことはすごく大きかったです。

今回コロナの影響で、新小学2年生になった子どもが学校に行けない状態が続きました。

新しいクラスなので私も知らないお母さん達ばかりだったのですが、この状況下でもオンラインクラス会をやりたいという思いがありました。少ない知り合いから連絡を回してもらったり、手紙を出したりして40人いるクラスのうち35人くらいは集まることができたんですね。

お母さんたちの思いをバックアップするっていうような感じで、コミュニティを作れましたね。

ママボノでみんなが教えてくれた下から支えるということをすごく大事に自分で意識してやっていったら、皆さんが協力してくれました。


ーーー栗林さんは、どうでしたか。


(栗林さん)

リーダーにトライできたことが良かったです。最初に事務局からリーダーの打診があった際、育休プチMBAの立ち上げがとても忙しかったので、できないと思って一回断ったんですね。でもその時の自分の育休期間を「子供がいても思いっきり働ける準備期間」とテーマ設定していたので、リーダーをやることは絶対にテーマに沿った行動になると思ったんです。「無理って言ったけどちょっとやらせてください」とお願いしました。それも含めてトライアルだったなという風に思いますね。


ーーーさて、本題です。コロナの状況下でも、有意義な育休を過ごすことはできるのでしょうか?


(栗林さん)

個人的には有意義に過ごせると思っています。特に、コロナの前に育休を取った人たちは、やりたいことがあっても地方にいるためにできなかったり、時間がなかったりと物理的な障害によって諦めざるを得なかったと思います。

今はコロナの状況下でオンラインイベントが充実して、育休中の人にも機会は増えていますね。

反面、機会が増えて何にでも参加できるので、自分の軸を持っていないと無駄な時間や労力をかけやすくなってしまっています。

「それが本当にやりたいことなのか」「何でやりたいのか」を意識していないと、「オンラインで何となく参加」を繰り返してあっという間に時間が経ってしまうというリスクもあると思います。

ーーーMIRAISやママボノに参加する上で、瑶子さんや尚子さんが意識していたことはありますか?


(瑶子さん)

私もMIRAISに最初に入った時は楽しくて、あれもこれも参加しようとなっていたのですが、みんなが息切れし始めたあたりで自分にとって大事な軸が見えてきたんです。

自分軸を見つける作業は、二つあります。一つは他者との関わりの中で、もう一つは自分の中で内省して深めていく作業ですね。

情報に流されず、自分にとって何が大切で必要なのかを見極めることが大事だと思います。

ーーー尚子さんにも聞きたいと思います。3人目の育児中ということですが、どういうスタンスで子育てとやりたい事を両立したらいいでしょうか。


(尚子さん)

育休中は仕事から離れるので、ずっと生きてきてやりたかったことをやれるチャンスではないでしょうか。

長男は、夜は私とべったりしたいのですが、寝かしつけのときに「母ちゃん今夜もオンラインやるの?」「うん、これが生き甲斐だからね」といったやりとりをしますね。彼も私のスタンスを分かってくれているし、私も彼が小2でもくっついて寝付きたい気持ちがわかるので、お互いにギブしあってOK、みたいな感じで過ごしています。

子供をよく観察して、この子が満たされる瞬間はどこなのかを見つけてあげる。そうしたら、自分も好きなことをしていていいのかなと思います。

ーーー最後に皆さんにお聞きします。いろいろやりたいことがある中で、自分のやりたいことと家事や育児の両立の仕方やアドバイスがあれば教えていただけますか。


(瑶子さん)

私は3ヶ月に1回ぐらいキャパオーバーが自分の中で起きていますね。色々な人と出会うと、新しくて楽しくてワクワクすることがいっぱい出てきてしまいます。

でも、あえてそれを少しずつ自分の中で重ねていって、「これをやった先に、私がなりたい姿はあるのか」を問うのが私にとってのやり方になっています。

私は手帳が大好きなので、月に一度「今月、自分は自分の軸に沿ってどういう活動をしたか」を振り返ります。

自分の軸というのをブラさないように気をつけて、行動と紐づけるようにしています。


(尚子さん)

自分も欲張りなのであれもこれもしたいと思ってしまうのですが、MIRAISやママボノのように誰かと一緒にやるときは「自分はこういう人です、ここはできません」とアウトプットするといいと思います。周囲も、「ここはお願いしよう」とか、「ここはちょっと辛いかな」と考え、助けてくれると思います。


ーーーママボノでもMIRAISでも、自分の軸を探りながら確立し、どのようなスタンスで関わるかを決め、それを周囲に伝え、自分の心地よいスタンスを維持していくことが大事。復職後も同じかもしれません。