【活動レポート】「フィジーに育休移住!?」育休、いいとも!vol.1

記念すべき第1回目の「育休、いいとも!(※)」は、

育休中にご家族でフィジーに移住中の大畑愼護(おおはたしんご)さんをゲストにお迎えして、

南の島フィジーでの生活について、たっぷりお話を伺いました!


(※)「育休、いいとも!」とは・・・

育休をユニークに過ごした人や、育休で人生を変えた人をゲストに迎えて、

育休コミュニティのメンバーがお話をお伺いする会。

小さな子どもがいても、様々な方の生き方に触れられるようにと

オンラインで企画しています。



★ゲストプロフィール

大畑愼護(おおはたしんご)さん

株式会社ワーク・ライフバランス コンサルタント/育休移住.com管理人。

3児の父(5歳・2歳・0歳)。2018年4月末に第三子が生まれ育児休業を一年間取得。

その間、フィジー共和国に家族5人で移住中。

本業では、企業・組織に入り生産性向上のコンサルティングに従事。研修・講演の実績多数。

◆育休移住 https://ikukyuiju.com/

◆Instagram https://www.instagram.com/shindyyy777/?hl=ja


<目次>

1.フィジーを選んで良かった!

2.現地で家探しからスタート

3.南国ならではの過ごし方

4.育休移住のきっかけとフィジーを選んだ理由

5.移住決断、最後の一押しは

6.気になる移住の生活費

7.変化した子供たちと家族の関係性

8.子連れ移住、3つの苦労

9.コミュニティメンバーからのQ&A

10.メンバーの感想とまとめ


1.フィジーを選んでよかった!

画面に現れたのは、金髪の男性・・・!

大畑愼護さん(以下しんごさん)曰く、「育休中は制限がないので金髪にした。

フィジーで『アジア人=黒髪』という印象が強い中で、知らないフィジー人にまで

『あなた前に街で見かけたよ』と声をかけられるようになった」。

フィジーはオセアニアの国で世界幸福度調査で1位を獲得したこともあり、

「結果的にフィジーを選んで良かった!」

というのも「フィジーの人々は大家族で生活しているからか、子どもにもとっても優しく、

売り物のココナッツを与えてくれたり、レストランのスタッフの方がお世話をしてくれたりと、

温かい国民性に日々触れている。」から。

2.現地で家探しからスタート

しんごさんご家族は、2018年7月から移住スタート。

最初は家がなく、新聞の募集を見たり歩いて『FOR RENT(貸し物件・空き家)』を探したりするところから開始。

家具なし物件で、プロパンガスをスーパーで買って設置し、

布団代わりにフィジアンマットレス(ただのスポンジ)を購入して生活をスタート。

「フィジーで1番治安の良いエリアで探したものの、窓に窃盗対策の鉄格子がはめてある」と聞き、

改めて日本の治安の良さを感じました。

3.南国ならではの過ごし方

「上の子2人は1日3時間くらい保育園に通い、残りの時間はお子さんと相談しながら、

その日に何をしたいか決めている。」

海やプールに入り、ヤシの木に登って遊ぶ生活は、まさに南国ならでは!

しんごさんもヤシの木に登ってココナッツを採っているんだとか笑。

4.育休移住のきっかけとフィジーを選んだ理由

移住のきっかけは、「妻が『海外で暮らしたい』という願いを紙に書いて家に貼っていたこと。

日本での人間関係が絶たれた環境で家族との時間を作りつつ、子供や自分の価値観を広げ、

グローバル化が進む中で英語への抵抗をなくしたい、という想いから

時間が比較的取りやすい育休中に海外移住をすると決断。

候補先をリストアップする中で、

・子どもたちがのびのび暮らせる豊かな自然があること

・異なる価値観に触れられる

・英語圏

・安い物価(育児給付金内で生活できること)

という条件に合うフィジーに最終的に決めた」とのこと。

南の島ののんびりとした環境で子育て、羨ましい・・・!羨ましいと言いながら、

今の環境は自分の決断が作っていると改めて実感。

やりたいことをやると決めて行動するか、しないかで人生が作られているとしみじみしました。

5.移住決断、最後の一押しは

「妻に初めて相談した際は、第3子妊娠による悪阻中で失敗に終わった。

そこから丁寧に話し合い目的をすりあわせ、不安を洗い出して解消し、

育休.comを立ち上げ情報共有して・・・と説得を重ねたが説得しきれなかった。

情報格差を埋めることで不安は取り除けたものの、最後の一押しとなったのは、周囲の方からの応援。

『育休中の海外移住なんて、そんな良い方法があるの!?』『南の島で子育てなんて羨ましい!』

などの言葉で妻も移住を決断。」

6.気になる移住の生活費

「出発前の試算と移住後の支出の合計で、渡航と8ヶ月分の生活費:約262万円。」

夫婦で育児休業給付金を受けていればほぼ賄えるし、

どちらか一人分でも少し持ち出しがあるくらいでおさまりそうな額。

ただ、しんごさんの場合は移住前にかなり出費があったため、

「計画的に貯金しておければよりよさそう」とのこと。

7.変化した子供たちと家族の関係性

「子供たちがうまく馴染めなかったらすぐにも帰国する覚悟だったが、

結果として3人の子供全員それぞれ楽しんでいる」。

0歳息子 :東京生まれ・フィジー育ち、フィジーで過ごした期間のほうが長い!

2歳娘 :「自分でやるのが楽しい」と思っている様子。自分たち夫婦も「待つ」余裕が出てきた。

6歳息子 :世界の再構築が行われている様子。フィジーってなんだ?日本ってなんだ?

また、「家族内も『子⇔親×3人分』の関係性のみでなく『子⇔子』の関係性もできてきて、

『家族5人の関係性』の中で育てられていると実感。

それを象徴するように、移住が長くなるにつれ子供の描く絵も変化している。

最初は日本、そこにフィジーが加わり、最近はそのほかの国も増えて・・・。」

これからもどんどん変わっていくであろうその世界、とても楽しみです!

8.子連れ移住、3つの苦労

1つめは、プレッシャーが大きい。

「大人の単身の旅行とは違う。子どもたちを守らねば、との重圧で移住当初はピリピリしていた。」

2つめは、家事・育児(教育含む)の負担。

「祖父母やパパ友ママ友の手を借りられず、夫婦2人のみでの切り盛りになったことに負担を感じた。」

3つめは、英語が上達しない。

意外に感じますが、「家族とは日本語でしか話さないので、

家族とただ過ごしているのでは英語のトレーニングになっていない」とのこと。

ただ、それでも家を借りて数ヶ月生活できるということに、むしろ心理的なハードルが低くなりました。

9.コミュニティメンバーからのQ&A。

Q.生後2ヶ月で渡航しているけど、予防接種はどうしているの?

A.予防接種は渡航外来に相談せよ!英語版の母子手帳も入手すべし。


Q.フィジーの病院事情ってどう?

A.日本の感覚からすると時代遅れ。だから、予防を徹底!病気しない、怪我しない。


Q.オムツなどの子育て用品ってフィジーで買えるの?

A.安心して!子育て用品はフィジーでも揃う。


Q.1年間海外移住して、帰国後保育園入れる?

A.認証保育園の園長とコネ作り、帰国後の子供3人分の枠を確保済。(さすが!!)


ーその他に、フィジーの子育て事情についても気になります!

Q.フィジーの保育園の良いところは?

A.人種の壁を感じさせないところ。個人的に日本の保育園が素晴らしかったので、フィジーの保育園の教育方針には葛藤がある。

フィジーで保育園探しを子供と一緒にして、子供に合った園を見つけることで葛藤を乗り越えた。


Q.6歳、2歳の子供は「行きたくないー」「日本に帰りたい」ってならなかった?

A.渡航前に子供に説明して一緒に決めた。最終的に「子供が帰りたいって言ったら帰ろう!」と、

いつでも帰れる安心感を持ってもらい出国。幸い今も楽しんでる。


Q.おじいちゃん、おばあちゃんの反応は?

A.はじめは「何考えてるんだ」だった。しかし、過剰すぎる準備を目の当たりにして次第に応援モードに。

孫と会えない寂しさはテレビ電話が解決。


ーしんごさんって何者?凄すぎませんか!

Q.どんなキャリアなの?

A.印刷会社から株式会社ワークライフバランスへ転職。生産性向上やコミュニケーション能 力向上等の講師を勤めている。

きっかけは、自身の長時間労働の改革!


Q.帰国後のキャリアは?

A.移住前の価値観で考えることに限界を感じ未定。

例えば、週3勤務で会社に戻り、週2回は今回の育休移住の経験を生かすという働き方もありなのでは。

たまたま恵まれた状況にいた私が“育休中にフィジーに移住している人もいる”という前例主義の日本に前例を作って、

周りの人が簡単に実行できるようにしたい。


Q.何がきっかけで、そのような素晴らしいパパになったの?

A.きっかけは特になし。周りの価値観が「夫婦で育てる」ことが当たり前だったから、 自然に身についているのかも。

夫が昭和的な価値観でお困りの方は、周りの環境を「夫婦で育てる派」で固めてしまえば良いのでは。


Q.ズバリ子育て方針を教えて欲しい

A.「子供の内発的な動機を待つ育児」そのために環境を整えることを大事にしている。

詳しくは育休ドットコムに。

 >>自由保育という考え方について https://ikukyuiju.com/2018/07/11/jiyufiji/

 >>自由保育と放任保育の違い https://ikukyuiju.com/2018/05/26/bonds/


ー私も育休移住したい!

Q.他に候補だった国は?

A.マレーシア・フィリピン・タイ・バヌアツ・ニューカレドニア・ニュージーランド・オーストラリア・マルタ・・・

「医療と治安と物価」以外で制限されるものはほとんどないのでは。


Q.育休移住を成功させる秘訣って??

A.ズバリ「情報収集」!!情報収集を続けられたのは、移住への「ワクワク感」と周囲の応援。


10.メンバーの感想とまとめ

実際にお話を聞くと、裏側の悩みや葛藤がリアルに伝わってきた。

憧れだけではなくリアルに考えるきっかけになった!


移住して子育てする中で、子供達の『世界を捉える視点の変化』を体感していることに感激。

移住であれ、他の選択であれ、これからの子供達にどう世界を感じさせるか、とてもよい刺激になった。


育休移住にトライしたいが、保育園事情、家族(親)の理解、期間の問題・・悩ましい。

しんごさんの『やらないよりやってみてから決めよう!』の姿勢には背中を押される。

やってみたいことは死なない程度にやってみたらいいよね!子供は大人よりタフ!


育休中だからこそ、思いっきり自分たちのやりたい事をできる可能性に気づかされた。

人生100年時代、『育休移住』そんな選択が当たり前になる世の中が近いと思うとワクワクする!


本当にジェントルマンすぎるしんごさんに、最後まで感謝でした。

第一回育休いいとも! は大盛況で幕を閉じました!次回もお楽しみに!