日本ベイビーシアターネットワーク様主催オンラインイベント「<生まれる・育てる・つながる・支える>〜ベイビーシアターって ご存じですか?〜」にMIRAISから芝田真理子さんが登壇しました!

今世紀、世界や日本のあちらこちらで生まれ育ってきた、赤ちゃんのための芸術「ベイビーシアター」。

「一般社団法人日本ベイビーシアターネットワーク」様が主催した5月5日のオンラインイベントでは、ベイビーシアターの各地の現場より制作者や主催者の熱い声と想いがシェアされました。

MIRAISからは、MIRAISとベイビーシアターをつなぐコーディネーターとして活動する芝田真理子さんが登壇し、

ベイビーシアターの魅力や、コーディネーターとして育休コミュニティMIRAISにベイビーシアターを紹介したことによる気づき、育休者の反応等を紹介しました。

🔶開催概要🔶

■開催日時

2023/5/5(金) 10:00~11:​3​0

■会場

オンライン(Zoom)

■参加人数

50名強

■イベント主催

一般社団法人日本ベイビーシアターネットワーク 様

■内容詳細

ベイビーシアター(乳幼児のための舞台芸術)は、1990年代よりヨーロッパで起こった舞台芸術の一分野です。安心安全な空間の中で、赤ちゃんの観る力、聴く力、感じる力に働きかけ、その力を共に観る大人たちと分かち合う、赤ちゃんが主役であり、観客でもある、特別なパフォーマンスです。また子育てが始まり、生活が大きく変化する親たちが、アートに触れ、地域の人と出会い、ほっと息をつける場所、さらに地域の大人たちが、共に楽しみ見守る時間と空間。ベイビーシアターは、そんな仕掛けと役割を持っています。

本イベントは、2022年8月に発足した一般社団法人日本ベイビーシアターネットワークが「すべての赤ちゃんにベイビーシアターを届けたい!」という想いで紹介イベントとして開催されました。イベント前半では、ベイビーシアターの解説として、乳幼児の情操教育がご専門の倉敷市立短期大学保育学科・専攻科准教授がご登壇。イベント後半では、4名のベイビーシアターのコーディネーターが5分ずつ登壇し、それぞれの視点でベイビーシアターの魅力や活動の様子をシェアしていきました。

MIRAISの芝田 真理子 さんは、(ご自身の音楽アート関係者としての経験から感じる)ベイビーシアターの魅力として、①赤ちゃんが主役となって自ら集中していく芸術は珍しく、赤ちゃんの反応を見る親も含めて、子どもも親も「両方が満足する」芸術だと感じること、②赤ちゃんが「泣いてもアート」というインクルーシブな点は、場慣れしていない0歳の親も参加しやすいこと、③赤ちゃんの発達などの理論的背景に基づいて設計された演目のため、乳児の発達や特徴を「知識として学ぶ面白さ」があること、等を語りました。

また「働く親の、育休期間のニーズ」にもマッチすると仮説をもった芝田さんが、今年2月にMIRAIS9期で紹介イベントを企画した様子や、参加者のアンケート結果を、イベント内で共有しました。①MIRAISのイベント参加者数は約60名(録画視聴合わせ約100名)で高い参加率であったこと、②アンケートでは「乳児理解」レクチャーの満足度が非常に高く、ベイビーシアターの認知度も15%に満たない状態から、 レクチャー後に「 実際に足を 運びたい」という意見が75%以上という結果が得られたこと、③ベイビーシアターを初めて知った育休者から「もっと早く知りたかった、 見たかった」などの声、そして自治体など具体的アプローチ先も踏まえた普及希望のコメントも多く寄せられたこと等から、前述のベイビーシアターの魅力を裏付ける結果が得られ、多くのMIRAISメンバーをはじめとする育休者の興味・関心にマッチするという手応えを感じた、とのことです。

■今後の予定

このような9期の好実績を踏まえ、MIRAIS10期では、「こども×感性を育てる」をテーマに4つのコンテンツを3ヶ月に渡って展開する超大型企画、題してミラベビprojectを、一般社団法人ベイビーシアターネットワークと協力し実施します。乳児や親子の観劇の効果についてレクチャー2本で学び、そしてベイビーシアター「KUUKI」公演@都内&オンライン生中継で実際に乳児の様子を観察し、 最後には制作者&演者さんを交えた意見交換会で振り返りを実施することで、10期メンバーに総合的な学び・体験を提供する予定です。

5名のミラベビ企画運営メンバーは、 「少しでも多くの赤ちゃんとママにベイビーシアターを届けられたら」と 貢献の熱い想いを持って取り組んでいます。赤ちゃんが主役であり、観客でもあるベイビーシアターは大変素敵な芸術ですが、年齢制限により体験者が卒業していくので普及活動が難しい側面があります。MIRAISメンバーがベイビーシアターの素晴らしさを実感することで、日本での普及活動が少しでも進み、次世代の赤ちゃん達にも貴重な経験ができる未来につながってほしいと企画運営チームは願っています。

■一般社団法人 日本ベイビーシアターネットワーク様より

ベイビーシアターはこれまでの20年あまり、粛々と個々の劇団・アーティストが取り組んできたジャンルで、さまざまな研究が進み、社会的な有用性が語られるようになってもなお、狭い児童演劇業界の中においても、さらに少数派の取り組み、という枠組みをなかなか出ることができませんでした。

コロナ禍を経て、より一層社会的な働きかけやつながりの必要性を感じるに至り、全国でつながるための組織一般社団法人日本ベイビーシアターネットワークを立ち上げたものの、さて、これからどのように広げて行ったらよいのか・・・と思っていた時期に、芝田さんからお話しをいただきました。MIRAISさんとの出会いは、これまでにない新しい出会いであり、今回ご登壇いただき、お話ししていただいた内容は、時代の流れと共に広がりや、多様な可能性を感じることができました。MIRAISさんの活動は、「育休期間」という特質上、必ずベイビーシアターの対象となる子どもたちと保護者の方がいらっしゃいます。アートに触れ、育休期間を充実したものにする一つの取り組みとして、持続的なパートナーシップが確立されることを期待しています。(一般社団法人 日本ベイビーシアターネットワーク 理事 大沢愛 川中美樹)