【活動レポート】「子どものレジリエンスってどうやって育むの?? 」

【開催概要】

  日時    : 2021年9月21日(火) 13:30~15:00

  会場    : オンライン(Zoom)

  参加人数 : 23名

【講師】

 東京家政大学 平野真理先生

レジリエンスというのは、つらい環境やストレスがかかる状況にであったときに、落ち込んだり傷ついたりしてもそこから立ち直る力のことです。ストレスがかかった時に、それぞれ自分なりの乗り越え方があると思います。同じように子どもたちも、つらいことがあった時にどうやってそれを乗り越えていくかは、一人一人に合う方法があると思います。そこで、レジリエンスについて知り、その子に合わせた関わりを考える時間を持つことができたらと思い、今回はイベントを企画しました!!

心に残った内容の一部を大公開します!

レジリエンスってどういうもの?

レジリエンスとは、つらい状況や傷ついた時でも”元に戻れる”心の強さのこと、具体的には、「そこからまた歩いていける力」「自分の気持ちを楽にできる力」「新しく自分を変えていける力」のことだそうです。特に子どもたちに関しては、社会の中で望まれる「レジリエンスが高い子」のイメージがあり、知らず知らずのうちにそうしたイメージを子どもに押し付けてしまうことがあるという先生のお話にはっとしました。ある課題を提示したときに、どうしても「最後まであきらめずにやりきる子」が「レジリエンスが高い子」と思われがちですが、自分に合わないなと思い、辞めることができたり、タイミングを変えることができるのもレジリエンスの一つだそうです。その子なりの乗り越え方があり、子どもたちをよく観察すればみえてくるとのこと、我が子の普段の様子を思い浮かべながらお話を聞きました。

レジリエンスの拡がり

続いて、今回のメインテーマである、子どものレジリエンスを育むためにどのように関わればよいかについて考えました。子どものレジリエンスを拡げるためには、下記の2軸があるそうです。

・「一人でやること」と「誰かと一緒にやること」(個人・他者)という軸

・「自分の中にあるものを増やしていくこと」と「自分の中にあるものを見つけていくこと」(増幅・発掘)という軸

例えば、自分の良いところを他の人から認められる経験をすること(他者ー発掘型)でレジリエンスが拡がる人もいれば、自分なりの気持ちの切り替え方法を新しく学ぶこと(個人ー増幅型)で拡がる子どももいるそうです。私自身は、仕事でチームリーダーになるという新しい役割を担い、これまでやったことがなかったことができたという経験をすること(他者ー増幅型)が自分の支えになっていると感じますし、子どもは自分が好きなことが何かを確認すること(個人ー発掘型)で、気持ちが元気になっているのではないかと感じることがあり、自分自身や子どものことを考える時間になりました。

レジリエンスストーリー

一人一人、ストレスがかかった状況での乗り越え方がちがうとのお話があり、オンラインホワイトボードを使用して、参加者みんなでレジリエンスストーリーを書いてみました。「また同じミスをして怒られてしまった」というシチュエーションに対して、それぞれが思いつくことを自由な発想で付箋に書き込みました。参加者からは、「誰かに聞いてもらう」「その場から逃げる」「大好きなドラマを見る」「大好きなアイスを食べる」など様々なアイディアが出て、一人でやることもあれば他の人と一緒にやることもあり、立ち向かっていくものもあれば、気持ちを守るために離れる方法もあり、出来上がった一覧を見るだけでも、今度何かあった時にこれを試してみようかなと思う方法がたくさんありました!

子どもへの関わり

つらいことやストレスがかかる状況に出会ったときに、乗り越える方法は一人一人違い、その子なりの方法があること、そしてそれは子どもをよく観察することで見えてくるというのが一番印象に残っています。子どもの感情を一緒に味わう(怒っているときには一緒に怒ってみる、泣いているときには一緒に泣いてみる)ことで、子どもが安心して感情を出すことができるようになったり、気持ちが落ち着くとのことで、日々の関わりの中でやってみようと思います。

(文:MIRAIS 6期イベントチーム)

【zoom写真】

MIRAISのMポーズで写真撮影です。


【参加メンバーの声】

参加メンバーの感想を紹介します。

・全くレジリエンスという言葉を知らなかったが、概要を知ることができ、「回復する力」という新しい視点が大変参考になった。

・とにかく、子どもの気持ちに寄り添って一緒に悩んだり考えたりしていきたいと思えました。

・子供によってレジリエンスのあり方は違うということが大きな学びでした。こと子育ての事となると、直ぐに使えるhow toを知りたくなってしまう自分がいることに気づきました。子どもの感情を想像して共に味わってみることを教えていただき、実践したいと思います。

【講師紹介】

平野真理 先生 (東京家政大学講師)

東京家政大学講師。

専門は臨床心理学、パーソナリティ。

東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。博士(心理学)。

臨床心理士・公認心理師として主に精神科病院にて臨床実践を行う。

レジリエンスの個人差について、尺度や投影法を用いて理解する方法や、レジリエンスがどのような体験・他者とのかかわりの中で身につけられていくのか、また、心理的に傷つきやすい人の持つよさを尊重しながらエンパワーする方法等について研究している。

著書に「レジリエンスは身につけられるか」(東京大学出版会)、「Resilience and Human History」(分担、Springer)他

HP: https://hiranomarih.wixsite.com/hiranolab 

       https://lifecollage.mystrikingly.com/