【活動レポート】 『セルフラベル発掘ワークショップ~自分だけのキャッチコピーを 見つけよう』
3月11日に育休コミュニティ主催イベント第4回『セルフラベル発掘ワークショップ~自分だけのキャッチコピーを見つけよう』が開催されました。その模様をレポートします。
前日の夜から雨が降り始め、当日の朝は風も吹き荒れる悪天候。参加者の皆さんが無事会場まで来られるか心配していましたが、なんと開場するタイミングで空はすっかり晴れてきました!
今回の会場は、神楽坂駅からほど近い住宅街の中にある一軒家のレンタルスペースです。和室なので、ちゃぶ台に座布団といったセッティングで、お子さんたちも自由にはいはいしたり、ゴロンとできる安心な環境です。
今回のイベントには、お子さんの体調不良等でキャンセルもありましたが、妊婦さんを含め14名の産育休中の女性と赤ちゃんたちにご参加いただきました。
セルフラベル発掘ワークショップ 開発の背景
最初に、ワークショップの運営メンバーより、このワークを開発した背景についてお話させていただきました。
コミュニティ内では、毎月読書会を開催しています。課題図書を設定し、その内容について感想や気づきなどをシェアし合っています。11月の課題図書、『転職の思考法』(著者:北野唯我さん)の読書会にて、自分の強みや特徴を表す「ラベル」が話題になりました。さらに、コミュニティメンバーには「自分のラベルって何だろう?どうやって見つけるんだろう?」と悶々とした疑問がわき上がりました。
そこで、その疑問に応えようと、有志メンバーによる企画開発チームが「誰もが自分らしいセルフラベルを見つけることができるワークを設計しよう!」と立ち上がりました。セルフラベルとは、自分の強みや価値観を言語化したものです。
ワークショップ開発はゼロからのスタートでしたが、チームメンバーで膝を突き合わせ案を出し合い、また有識者にも相談しながら、着々と設計してきました。
今年に入り、コミュニティ内でオフライン2回とオンライン1回、計3回のトライアルを実施し、毎回ワークの中身をブラッシュアップしてきました。現在育休中の方たちが復帰する前に実施したい、という思いで準備を重ね、満を持して、コミュニティの外に向けたオリジナルワークショップを開催するはこびとなりました。
WORK① ストレングスファインダー(以下SF)の理解~自己認識~
今回は、必須の事前課題として、ストレングスファインダーの診断を受けて頂くこととしていました。その結果に出てくる5つの上位資質をベースとしながら、ワークを進めていきました。
まず、隣の席の方とペアになり、自己紹介をしました。初対面ながら、ペアのお相手とは、4時間みっちりとお互いを深堀りし合う相棒同士となります。
最初のワークでは、
「SFの上位5つの資質がどんなときに表れているか」
を考えました。ワークシートをペアのお相手と交換し、聞き手になった方は、お相手の資質に対して質問し、回答として出てきたキーワードを記録していきました。
ペアのお相手に、自分の仕事上や過去の経験を話すことで、だんだんとその資質が自分の強みなんだ、と捉えられるようになってきます。参加者のみなさまにも、このワークによって、SFの結果である上位資質を自分の強みとして実感し、腹落ちしてもらえたのではないかと予想します。
WORK② ヒーローインタビュー(経験の振り返り)
次のワークでは、FSの上位資質以外の強みや価値観を洗い出しました。
その名も「ヒーローインタビュー」!プロ野球やサッカーの試合終了後に行われるその日最も活躍した選手へのインタビューをイメージしてください。ここでは、先ほどのワーク①で掘り下げたSFの上位資質をいったん忘れて取り組みました。
ヒーローに対する質問は「過去の経験からもっとも充実感を感じたことは何?」です。インタビュアーのポイントは、‶相手が気持ちよく、ドヤ顔で話せるように聞いてあげること″だそう。話す内容は、「苦労しながら頑張って乗り越えた経験」だと、より良いとのことでした。インタビュアー役が戸惑ってしまった場合に備え、ワークシートの中には深堀りのための質問事例も用意されていました。
このワークでは、より個人的な経験に入っていくので、お相手が本当に大事にされている価値観などが浮き彫りになってきました。
会場では、泣く赤ちゃんを抱っこ紐で揺らしながら立ってインタビューし合うペアもいました。みんなが赤ちゃん連れなので泣き声も気になりません。参加者みなさんとも、ワークへの集中力は並々ならぬものでした。
ここでランチタイムに入りましたが、みなさん話し足りない様子で、休憩にも関わらず各テーブルでは引き続きワークさながらの盛り上がりを見せていました。
WORK③ WORK-LIFE VISIONの可視化
午前中は、過去の出来事にフォーカスしてきましたが、午後は未来に目を向ける時間となりました。このワークでは、未来の自分の理想やありたい姿を描きました。
ワークシートには、2つのカテゴリー「ワーク」と「ライフ」と、それらが重なるスペース「ワークライフブレンド」が用意されています。「ワーク」では、仕事についてや働き方のこと、「ライフ」では、暮らし・生活・家族のことについて、将来の理想を書き出していきました。ワーク軸・ライフ軸どちらか書きやすい方からスタートしてOK。人により、書き込みがどちらか一方に偏る場合は、それはその軸の優先度が高いことの表れのようです。
2つのカテゴリーでともに出てきた言葉は、「ワークライフブレンド」のスペースの中にキーワード化していきます。そして、ペアのお相手にその内容をシェアしました。
ペアで話すことによって、自分ひとりでは出てこなかったキーワードに新たに気づくケースも出てきます。お相手からのフィードバックももらえ、自分の中のありたい姿がより具体的になっていきます。
WORK④ My5words ラベルの種を見つけてみよう
ここまで、3つのワークで自分の強みの資質を考えてみました。過去を浮き彫りにし、将来を言語化しました。これまでに出てきたワードを俯瞰してながめてみて、セルフラベルの種となるワードをピックアップする作業へと移っていきました。
まず、気になったワードを選び、ふせんに書き出していきました。自分の感情面、右脳を使って、どんどん選んでいきます。ポイントは、文章ではなく単語で書くことです。
そして、何回も出てきたワードや似ているワードをグルーピングしたり、新たなワードを作ったり、他の人との違いを表すようなワードを抽出しました。ラベルの種を決めるポイントは、「自分は相手に対してどうコミュニケーションするのか」「どんな価値提供ができるのか」「どんな仕事をまかせてもらいたいのか」等、相手あっての自分はどうありたいのかという視点で考えてみることです。
その後、自分で書いたふせんを眺めて、先ほどのポイントを意識しながらMy5wordsに絞り込んでいきました。ペアのお相手に自分が選んだMy5wordsとふせんとを見せ、なぜその5つを選んだかの理由を説明しました。聞く側は、気になったことを質問していく形でさらに深堀りしていきました。
運営メンバーも、参加者さん一人一人のワードを引き出していくため、各テーブルに入ってしっかりとサポートをさせていただきました。
WORK⑤ セルフラベル~自分らしい表現への変換
先ほどのワークでは、My5wordsで自分が大切にする価値基準を表していただきました。いよいよ、セルフラベルを決めていくステップに入ります。運営メンバーからは、
「選んだMy5words自体が、自分が一歩踏み出すためのアクセル、エネルギーになってくると思うので、これから決めるセルフラベルだけではなく、My5wordsも一緒に手元に置いて、時々見返してほしい」
とのメッセージが伝えられました。
最後は、4人グループになって、My5wordsをシェアし相互にフィードバックをしながら、自分らしいセルフラベルに落とし込んでいきます。セルフラベルがめざすのは、それを見た相手に
「この人はこういうことが得意なら、こんな仕事を任せたい!一緒にプロジェクトをしてみたい!」
と思ってもらえるようなキャッチフレーズです。
運営メンバーからは、役割を端的に表す単語として次のようなものが紹介されました。
・アンバサダー
・伝道師
・ナビゲーター
・サポーター、
・請負人
・伴走者
・戦略家
また、
「他人にラベルを見せる時に、周りのひとたちの中で自分はどんな役割でいたいかを意識すると具体的に絞られてくる」
とのアドバイスも。
ラベル化の検討ステップとしては、
・My5wordsを並べてひとつの文章にしてみて、抽象化してみる。
・それを一言で表すとどうなるか?
があります。
また、言葉のアイデアが出ない、または迷ったときには、そのワードに近しいものを考えたり、あえて逆のワードを出してみます。そして、その因果関係を考えてみます。
みなさん、頭から湯気が出そうなほど、一生懸命自分と向き合い、自分らしいセルフラベルを作ることにチャレンジされていました!
最終的には、1枚の紙に「名前」「ラベル」「My5words」を書き出し、グループでシェアしました。みなさん、それぞれの想いが詰まったオリジナリティ溢れるなユニークなセルフラベルにたどり着いたようで、「いいね!いいね!」の声で盛り上がっていました。自分だけのセルフラベルを見つけたみなさんの表情から、これからの人生に向けたワクワク、高揚感も伝わりました。
あなただけのキャッチコピー
ワークショップ終盤に差し掛かり、運営メンバーよりメッセージが。
「今回のワークショップは、育休中のことを振り返り、これからのキャリアを考えるのに良いタイミングだったと思います。このように人生の節目節目に言語化していくことで、今後の方針が見えてきます。
節は多い方が竹は強くなりますよね。キャリアは、自分が意図していない仕事をアサインされることもあるし、メンバーの異動で仕事が急にまわってくることもあります。その偶発性を楽しむことで、新たなセルフラベルや進路も見つかってきます。今日みなさんが価値観や強みを言語化したことで、これからの道でアクセルを踏むことができると思います。
Willをアクションプランに落とし込み、Canにつなげていってほしいなと思います」
最後に、ペアのお相手へのメッセージを書き合い、今後に向けてのアクションプランを記入しました。そして、みんなで集合写真を撮り、熱~い4時間が無事終了しました。 赤ちゃんたちもよく頑張りました。
帰り際には、参加者の方々から「楽しかったー!」「良く練られている面白いワークだった!」などの声をいただきました。また、アンケートでは「自分の得意な役割が見えてきて、チームの中でうまく活かせそう」「自分にしっくりくるセルフラベルを作ることができ嬉しい」「自分の強みや価値観がわかったので、それを元に上司と面談したい」等の感想をいただきました。
初開催でドキドキしていましたが、運営メンバー一同手ごたえを感じられました。
春からの新生活で、今回作り上げたセルフラベルを胸に、自分の価値観を大事にしながら強みを生かして、それぞれのフィールドで活躍していかれることを応援しています。セルフラベルが、次の一歩を踏み出すためのポジティブなツールとなりますように。
ご参加ありがとうございました!!
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