「ワーママだからこそできる!子供の自己肯定感を高めるラクラク子育てメソッド!」【後編】
前編で語られた采都子さんの子育てメソッド。
後編は、采都子さんが大切に思われている「自己肯定感を高める子育て」で育った
息子さん、娘さんのお2人はどの様に成長されたのか?具体的なエピソードをお送りします。
また、采都子さんにMIRAISメンバーからの質問にもお答え頂きました。
※ 前編の記事はこちらから
「ワーママだからこそできる!子供の自己肯定感を高めるラクラク子育てメソッド!」【前編】
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息子さんのハイパー自己肯定感エピソード
・息子はコミュニケーション能力が異常に高いのと、やっぱり男の子だからか、素直。
例えば何か相談されて「こうやってみたら」とアドバイスをすると「お、いいね」とやってみて、自分のやり方でうまくいく感じです。でも、人との交渉とか、クロージングとか見ていると私とそっくりです(笑)。
やっぱり、よく見てたんだと思いますね。言葉の表現方法、という意味ではなく、マインドを見ています。こういう瀬戸際のときにはこう切り返してるなとか。本当に小さいときから、働くわたしの様子をずっと見ているので、「ママはこんな仕事をしてる」「お金ってそういうふうに繋がるんだ」とか、肌感覚も持っていると思います。
・息子が中3で高校受験のとき、ちょうどリクルート卒業の年でした。私はスペイン1人旅したりして、学校活動には全くコミットしていなかったんです。
息子が受けたいと言ってきた高校があったんですが、息子は学年の成績順位はそこそこだったものの、内申が志望校に達していない状況で。なんと原因は、提出物が悪い&腰パンだと。。でも、「部活引退してから勉強のコツがわかった。内申は悪いけど英語は満点くらいかも!」と本人は自信満々なわけです。12月に先生からは「志望校のランクを落とすように」と言われました。先生が勧める学校は素行があまり良くない子ばっかり。
でも息子は「今の志望校でも行ける!」と根拠のない自信でずっと言い続けていて。その、志望校は、当日の試験や英語discussionが重視されていたというのもあるのですが、彼はかなりマインドが強かった。それは、日々褒められるというコミュニケーションで培ったもの。ちなみに、塾はほとんど行かず、英語を勉強したいと言ったので中2の10月くらいに行きはじめたのが最初。本人は部活をがんばっていたり、公園で近所のこどもたちと遊んであげていたけれども、結果、受かりました。
どんなに一流の塾に行っても、本人がやりたいと思っていないと全く意味がない。
子どもがやっていることをオーバーなくらい伝えていました。
・高校生の時に、高校生がインバウンドでビジネスしている、と『おはよう日本』に取材を受けました。
それは「留学したい!英会話上手になりたい!」と、息子が言ってきたので「そんなお金はない!上野公園に外国人いっぱいいるんだから、下町案内しますよとか言って英会話を教わればいい!」といったのが始まりです(笑)
本当に上野公園行って、外国人に声かけて、バンダイの本社に連れて行って、アニメキャラの写真撮ったりとか、お金をかけなくてもできる、下町住まいの高校生ならではの観光をプロデュースしていたわけです。外国人観光客は、びっちり詰め込んでいた名所観光をキャンセルして、息子たちの観光に乗っかる。これがすごく楽しくて大満足で帰国する。そこから口コミでファンが広がって、今や世界中に彼のパトロンみたいな人がいるんですよ。プレゼントがたくさん送られてくることもあります(笑)あとはバンダイさんはじめ企業側とも提携して、社員食堂で一緒にごはんしたりとかね。
・いまT大の国際学部に通ってるんですが、高校時代のこの活動で、T大の先生に目をかけられていて、AO入試で入ったら既にみんな知り合い、みたいな感じでした。
・いま大学5年生、「フランス大統領選の取材に行く」とかで1年留年してました。
フランスで泊まるお金なんて当然ないんですけど、以前に知り合ったフランス人のお金持ちとかがお城みたいな宿を提供してくれたりで、なんだかんだうまく行っちゃって。
娘さんのハイパー自己肯定感エピソード
・娘は超絶ポジティブ。1クラスしかない小学校で毎年代表委員に立候補して落ち続ける(笑)のに、気にしない。晴れて5・6年で当選。リーダーシップがあるというよりは、アイディアと発想で楽しむタイプ。なんで駄目だったんだろう等を考えて次に活かすのはすごい。ネバーギブアップで真摯にチャレンジし続けるんです。
・娘はいま国立の中学校に通ってます。アカデミックな学校で結構倍率が高く、彼女は学力足りてなかったし、他の子みたいに進学塾も行ってなかったのに自信満々で。わたしは全くお受験ママではありませんでした。直前まで本気って知らず、願書締め切り当日になってバイク便みたいなので出したくらいで、全然伴走とかしてないんです。受験票が無事に届いたところで私の役割終わり、って思っていました。
・兄を見て、下の妹は虎視眈々と「私も何かやってやろう」「成し遂げなきゃ」と。
私も息子も、中学受験は誰もしたことなかったのですが、都内は6割くらい受験するので、私も!と思ったみたいで、G大国際に行きたいと言い始めました。中学受験は小5からが勝負というし、塾に何十万とかけてたりしています。でも、うちはそれを全然やっていなませんでした。1回塾を見に行って「無理ーっ」て思ったんです。周りの友達は、塾に行って万全のように思っても、不安がっていました。当日、風邪を引いたらどうしようとか、こんなにお金使っているのに自信がないんです。塾に行ってもぼーっとしていたら意味がないし、「いい!」といわれることを鵜呑みにしても仕方ない。
子どもが自分で好き、やりたい、ということをやったほうが塾以上の 自己肯定の経験から 自分の人生を切り広くことができます。
・私は「無理無理~」と思いながらも、娘はお兄ちゃんと一緒で「絶対入れる」と思っていました。もう、「本人の自己肯定感で乗り切った」が全てです。自己肯定感がないと、当日最大限の力や運を出し切れない。彼女は勉強詰め込むよりも、試験3日前くらいはお兄ちゃんと一緒に観光客を英語でガイドしていたり。それは、受けた学校が面接重視の学校だったから、というのもあって。この学校は過去問の傾向対策よりも、運!なんです。当日は、本人自信満々で会場から出てきました。6人グループのディスカッションのお題が、「外国人がクラスにいたらどう楽しませる?」だったとかで。ばっちり喋れたそうです。中学受験って、一般的には親のコミットがかなり必要って思われてますが、私は12月になっても学校見学をしていない状況でした。ワーママは仕事に邁進し、たまにこどものケアをするくらいの方が自己肯定感が育まれるんじゃないかと私は思います。
<采都子さんへのQ&A>
Q.現在52歳、これからの人生の展望を教えてください。
A.仕事をしてきて、勉強したいと思ったことはなかったけど、勉強したいと思うようになりました。英語です。キャラがたっているので、海外のクライアントでも話せなくても伝わるんですが、それを後悔しているんです。息子を見ていて、「地元の高校生がフランクに話しかけると、訪日客の不安が払拭される様子」を見てきたんです。名だたる名所よりも、高校生が薦める楽しいところへ連れていく。そこに満足した人たちの口コミで、彼は世界中にパトロンがいるんですよ。息子に影響されて英語を学びたいと思ったし、インプットもある。
そう、こどもがいるといいことだらけです。何歳になっても、前向きな意欲があれば、楽しい人生を送れます。
キャリアの断絶と感じたこともあるけど、そんなことはありません!
Q.采都子さんの元気の源と、悩んだ時の立ち直り方は?
A.落ち込むときは落ち込んだ方がよいです。わたしも落ち込みやすい。スイッチが入る映画、本、場所を決め、それでチャージします。一度落ちるところまで落ちて、気付くと空が青く見えて、徐々に元気になります!
Q.采都子さんのお母さんはどんな方でしたか。
A.ばりばり働く人でした。両親は元銀行員で、突然脱サラして公文の学習塾をはじめました。埼玉で二番目に大きい規模の学校。母が働いている姿を見ていたので、働くという選択が自然に出来ました。
Q.旦那さんと教育方針が異なるときどうしていますか。
A.教育方針が違うこと、しょっちゅうあります(笑)。例えばスマホ。
私は与えたくないけれど、パパはこどもがいなくならないかが心配なので携帯を持たせたいとか。あとは、パパは子どもとゲームやりたいけど、私は興味ないしやらせたくないとか。
とにかく話通じないんですよ。でもね、娘には、パパとママの教育方針が違うと理解してもらうことも大事。
仕事が忙しかったので、幸いゲームの現場を見ずに済んだんですけどね(笑)。大人だから、価値観は変わらないけど、言うべきことは言います。
私のほうも、パパに追い出されてホテル泊まったこともあるし。ホットペッパーの営業始めるときに、パパに言われて書いたんですよ。「家事はすべて自分でやります」とか言っちゃってね。でも、さきほど話した通り超絶忙しかった時期なので、パパが職場に乗り込んできちゃったこととかありますよ(笑)
つまり、お互い直らないから、もはや直さなくてもいい。お父さんとお母さんは別の生き物なんです。
道に石が落ちているなと思っても、パパは拾うけどママは拾わないでどうするか見てる。
それを子どもも認識します。
夫婦は、例え価値観が違っても一緒にいる、そういうもの。うち、仲は悪くないですよ、家族団結すると最強なんです。
そうやって、お互いがお互いを認めるっていうのもとても大事かな。
いま娘が行ってる中学では、〇×ではなく、理由を問うんですね。時代によって、〇だったことが×になることはよくあります。多面的な考え方をできる人が評価される。結論を導く思考力、それを伝える力が重視されるから、そういう意味で、父親と母親の考え方が違うことはラッキーかもしれません。
Q.家事育児はどうしていましたか?
A.使えるものはなんでも使いました。義理の母に頼って、近くに住みました。義母もやりたい人だし、本当に家事が得意。作ってくれたごはんを心からおいしいと思うし、褒めちぎっています!そして、お茶もお花もすごい人。子どもが小さい時は、週4日、今は週2日おいしいごはんをいただいています。遅いとお弁当を作ってくれていたり。時々子どもたちに変な趣味の服を買ってくれたりしますけど、逆らわない(笑)。
助けてもらっている。使えるものはうまく使い、得意じゃないことは手放します。
ただ、子どもたちのお祝い事は少ない時間でも入魂!よく覚えているのは「プラレール回転ずし」とか、「おうちがワンダーランド」、こどもにとって忘れられない思い出、サプライズで好きなものを出したりとか。
息子にも、「くそばばあ」「ばかやろう」とは言われたことがないですね。
普段超絶忙しい分、子どもが「してほしい」って思うことを、ここぞという時にするんです!
Q.ずっと元気でいつづけるのは難しい。充電の仕方は?
A.いろいろなバイオリズムがあります。無理やり気分をあげることは出来ません。パパは保守的で全く協力的ではない時に落ち込むことも多数。そういう時はとにかく落ち込み、ゆるやかに元気になれればいい。
わたしが決めているのは、足を止めないということ。
一歩でも二歩でもいいから前に進む、行動する。力はMAXでなくても、少しのエネルギーでも行動する。前に踏み出すことで、また徐々に変化が起きてきて、ポジティブなマインドも戻ってくる。
Q.子育てのモットーはありますか。わたしは、親に先回りして誘導されてきたし、敷かれたレールを歩んできた。親として誘導したくなる時にどう伝えたらいい?例えば、すごく寒いのに薄着を選んだりする時とか。
A.「寒いんじゃない?こっちは?」と提案はするが、最終的に本人に選ばせます。忙しすぎて、家庭内に目を配り過ぎなかった(配れなかった)ことが、自分のスタイルとしてはかえって良かったです。子供に干渉しすぎない環境。「あの時〇〇だったからXXになったじゃない」とか、子供の過去にしたことを思い出す暇がない。忘れちゃってるしむしろそれが良い効果なのかも。産後はそういうホルモンバランスになる、忘れやすいって話も。
でも、決してそれが全ての人に当てはまるわけではないです。例えば義理の母は「主婦」が向いています。水をまいたり、食器を洗ったり、ご飯の支度をするのがとても上手いし、所作も美しい。家事が得意で好きでやっている人はそこに集中する、極める、で良いのです。好きでも得意でもないのに、家事を中途半端にやると、家事に集中しないで子どもに余計な口出したりすることになります。私もそういう時期がありました!
Q.超進学塾への通塾よりも「自己肯定感」が勝るという話があった。とはいえ、周囲の子が塾に行っている中で、うちはこれでいい、というブレないコツはあるか?
A.ブレてました。通わせてた時もあります。でも、小学生が夜遅くなることに対して夫が反対だったりで、「合わなかった」ので、行かなくなりました。その代わりの勉強方法は探しました。我が家の場合は、お兄ちゃんの友人がとても優秀で、その子に私が仕事上で大きな協力をしたことがあって、そのお礼として、2年間ずっと無料で家庭教師してくれていました。抵抗勢力があるものに対しても、強い意志がある人は負けない。ちなみに私はブレてましたけど(笑)
また、これからは教育カリキュラムが変わり、唯一解を求めるものではなく、結論に対しての「考え方・思考力」が問われるようになってきています。◯✕ではなく、なぜそう思うのか?という思考を養う方が今後求められているし、大事だと思います。子どもが、「自分で考える時間」を守ってあげられるような距離感を保つことが、親である自分の役割。子どもの持つ「私の流儀」を大切にしていくことが大事だとやっぱり思います。こう考えられるようになったのはベビーシッター時代の経験(前述)がルーツ。
Q.いろいろな困難があったなかでも、働き続けることを選択できたのは?
A.母の影響。両親が脱サラして塾経営をしていたが、特に母がバリバリやっていて、いつも輝いていました。加えて、夫が仕事を辞めたことも環境要因としてあります。まさかの、時給700円の花屋でバイトしたいとか言ってひっくり返りましたけど、逆に「私働ける!ラッキー!!」と思いました。
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<参加した栗林の感想>
夫と采都子さんの考え方が違うということを、子どもにも見せることが大事。あえてすり合わせていくのではなく、価値観の違い、両親でも違う意見だということを見せる。というのが午前の部で印象的でした。
そして、社会に出たら、意見が違って当たり前の世界だから、それを家の中でも見せる。
家庭の中で意見はひとりひとり違う、一致しない中でどうやって整理するか?我慢するのではなく、どう分かち合うかということを考える過程を見せている。それを社会の中に入る前に家族の中で見せることがいいのでは?という思いました。
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お子さんが自分を信じ、様々な出会いや経験を通して、自分自身の可能性を最大限に生かされいる姿は、「自分なら出来る!」という、思いがしっかりと根付いている事が伝わるエピソードでした。
そして、采都子さんの「相互理解の大切さ」「子供自身で考える時間」「子供の流儀」を大切にする考え方は、子供の自己肯定感を高めたい!と考えているMIRAISのメンバーとしては、とても参考になるお話しばかりでした。
みなさんは、いかがでしたでしょうか?
「自分自身なら何が出来るのかな?」と『自己肯定感』について考えるきっかけとなれば幸いです。
采都子さん、今回は貴重なお時間とお話をありがとうございました!
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